Abandoned cultivation area
現在人口減少に伴う地域過疎化・労働人口減少が進み空き家・耕作放棄地問題が将来にわたり大きな問題となっています。
※社会課題として今後も対応努力が必要な分野となります。
当社では耕作放棄地になった「再生可能農地」を復興し耕作放棄地問題を身近で感じ、農業の将来について考えています。
社会課題
耕作放棄地とは
1年以上作物がつくられておらず、耕作を再開する見込みのない農地。
※農林水産省の世界農林業センサスは「以前耕地であったもので、過去1年以上作物を栽培せず、しかも、この数年の間に再び耕作するはっきりした考えのない土地」と定義。
耕作放棄地になった農地を復興することはかなり大変です。
1、2年放棄すると草木が生え山林近くでは山に帰ろうとする力が強く原野になってしまいます。
また、鳥獣被害も酷くイノシシ・鹿に農地荒らされることも多く発生しています。
せっかく育てた収穫が近い作物を食べられる事が多く発生し、対策をしていても侵入することもあり大変な苦労と費用を費やしています。
耕作放棄地の推移
1985年(昭和60)ごろまで、日本の耕作放棄地面積は13万ヘクタール前後で推移
2010年(平成22)調査では39万6000ヘクタールと全耕地の1割弱に達した。
なぜ?
農業労働力の高齢化とこれに伴う後継者不足により耕作放棄が進んでいます。
農業収入が第一の課題であると感じています。
お米であれば一反(1,000㎡)あたり約8~9俵(1俵=60kg)の収穫量であるが、卸単価として年によって変動するが1俵あたり1万円ほどである為、十反しても売り上げ100万円ほどである。
それに対してかかる経費は、肥料・農薬と安くはない経費が発生する。また、お米を作る為の機械、コンバイン・田植え機をはじめ高額な機械を持つ必要がある為(維持管理費等も含む)事業経営として成り立つのは難しく感じる。
果樹・野菜にしても卸価格であれば小売価格の半値になる為、同じく事業経営は難しい。
若い世代の担い手にとり、農業=重労働という状況・固定観念化がある。
今後の課題点
日本では2012年時点で約250万人いる農業従事者のうち70万人が2018年までに引退する見込みであるため、農地の所有と利用を切り離し、いかに耕作地を意欲ある農業生産者へ引き継ぐかが課題となっている。
農業の担い手を育成するにあたり、魅力ある農業経営モデルを作り上げるか、個人・地域だけではなく行政・JAが農業の将来に向けて協力態勢(ビジネスモデル含む)を担っていくかが重要である。
土地に対する課題
耕作地は長期間、作付けなどがされないと、土壌の荒廃、表土の流出、原野化が進み、再び農地として活用するのはむずかしくなる。
現在復旧している農地も同じ状況の為、果樹の生育はやはり通常農地と比較し土壌がやせていて育ちにくい状況。