01
Metashapeとは
Agisoft Metashape(旧 PhotoScan)は、写真から3次元形状・点群・オルソ画像を作る写真測量(SfM)ソフトです。買い切り型で、細かな制御と精度検証がしやすく、ドローン測量で広く使われています。
StandardとProfessional測量用途ではProfessional版が必要です。標定点(マーカー)・座標系・スケールバー・精度レポートなど、測量に必須の機能はProfessionalにあります。Standard版は簡易な3Dモデル向けです。
02
処理の流れ(かなり詳細に)
基本は上部メニュー Workflow(ワークフロー) を上から順に進めます。測量では途中で標定点と座標系を与えるのがポイントです。
- 新規プロジェクト・写真の追加Workflow → Add Photos で撮影画像を読み込む。ブレ・露出不良は除外。RTK撮影ならカメラ位置(座標)も読み込まれる。この工程の画面を入れる
- 写真のアライメントWorkflow → Align Photos。精度(Accuracy)はHigh目安。Key point / Tie point limit で特徴点数の上限を設定。実行すると各写真のカメラ位置とスパース点群(Tie points)ができる。アライメント結果の画面を入れる
- 座標系(CRS)の設定Reference パネルで出力座標系を設定。JGD2011 / 平面直角座標系(岡山は第V系=EPSG:6673)を選ぶ。標定点の座標もこの系で入力する。座標系設定の画面を入れる
- 標定点(GCP)マーカーの配置各写真の対空標識上で右クリック → Place Marker。標識の中心にできるだけ正確に置く。1つのマーカーを複数写真に対応づけると精度が上がる。Reference に各マーカーの既知座標(X,Y,Z)を入力。マーカー配置の画面を入れる
- 最適化(バンドル調整)Reference の Optimize Cameras を実行。標定点に合わせてカメラ・点群を最適化し、座標系に整合させる。最適化後の画面を入れる
- 検証点で精度チェック検証点はマーカーのチェックを外して(Uncheck)最適化に使わず、残差(Error)で精度を確認。許容外なら標識・座標・写真を見直す。精度レポートの画面を入れる
- 高密度点群の生成Workflow → Build Point Cloud(旧 Build Dense Cloud)。Quality(品質)は用途に応じ Medium〜High。ノイズ・植生を分類・除去。点群の画面を入れる
- DSM/DEMの生成Workflow → Build DEM。点群から地表面(DSM)や地盤(DEM)の高さモデルを作成。DSMの画面を入れる
- オルソ画像の生成Workflow → Build Orthomosaic。DEMを基準にゆがみを正した正射画像を作成。オルソの画面を入れる
重い処理はPC性能に依存アライメント・高密度点群・オルソは計算が重く、CPU・メモリ・GPUが効きます。大規模はメモリ不足に注意し、範囲を分割(Chunk)する運用も有効です。
03
精度の確認
- マーカーの残差(Error)…Reference パネルで各標定点・検証点の誤差を確認。特定の点だけ大きい場合はクリック位置のズレ・座標の入力ミスを疑う。
- 検証点の残差…最適化に使っていない検証点の誤差が、実質的な成果の精度の目安。
- レポート出力…処理レポート(Generate Report)で、GSD・重なり・カメラ・誤差をまとめて残す。成果の裏づけ資料になる。
座標系の取り違えに注意成果が大きくズレる原因の多くは座標系(系番号・元期今期・高さの基準)の設定ミスです。標定点の座標系と、出力座標系を必ず一致させてください。
04
成果のエクスポート
- 点群…LAS/LAZ・CSV(XYZ) 等で書き出し、測量CAD・点群処理へ。
- DSM/DEM…GeoTIFF で書き出し、GIS・図化・土量計算へ。
- オルソ画像…GeoTIFF で書き出し、現況図トレース・重ね合わせへ。
- 等高線…必要に応じ DXF 等で出力。
05
ライセンスの登録方法(アクティベーション)
Metashapeのスタンドアロン版は、購入時のライセンスコード(License Code)を使って、使うPCでアクティベーション(認証)します。この認証はそのPCにロック(ノードロック)されます。
- Metashapeをインストール・起動公式からインストーラを入手し導入。管理者権限で起動すると確実。この工程の画面を入れる
- アクティベーション画面を開くメニュー Help → Activate Product… を開く。この工程の画面を入れる
- ライセンスコードを入力購入時のLicense Codeを貼り付けて認証。オンライン認証が基本。この工程の画面を入れる
- 認証完了認証されるとProfessionalの全機能が有効に。License Codeは大切に保管。この工程の画面を入れる
※ 教育版・フローティングライセンス等、契約形態により手順が異なります。オフライン認証が必要な環境もあります。詳細は販売代理店・Agisoft公式の案内に従ってください。
06
PCを変更する際の再登録
ノードロック方式のため、PCを買い替える・OSを入れ替える・パーツ構成を大きく変えるときは、先に古いPCでライセンスを返却(ディアクティベート)してから、新しいPCで同じLicense Codeで再認証します。この順番がとても重要です。
手順
- 【旧PC】ディアクティベート(返却)Help → Activate Product… → Deactivate をクリックし、確認で OK。これでライセンスが解放される。管理者権限で起動して実施。Deactivate画面を入れる
- 【新PC】インストール新しいPCにMetashapeを導入。この工程の画面を入れる
- 【新PC】同じLicense Codeで再認証Help → Activate Product… で同じLicense Codeを入力してアクティベート。この工程の画面を入れる
返却を忘れて故障・初期化したらディアクティベートせずに旧PCが故障・紛失・初期化されると、ライセンスがそのPCに残ったままになり、新PCで認証できないことがあります。この場合は販売代理店・Agisoftのサポートにライセンス移行(リセット)を依頼します。買い替え・初期化の前には必ず先にDeactivateを習慣に。
実務メモPCのハードウェア構成(マザーボード等)を変えると別マシンと判定されることがあります。大きな改造・OSクリーンインストール前も、先にDeactivateしておくと安全です。