Drone Surveying & Data Processing

ドローンと測量・データ処理

写真測量(SfM)とレーザ測量(LiDAR)の違いと精度、撮影の設計、点群・オルソ・DSMを作るデータ処理の流れ、そして測量CADや点群処理ソフトとの連携・各社の独自ソフトまでを整理しました。

写真測量(SfM)レーザ測量点群・オルソ・DSM精度ソフト連携
01

2つの方式と精度

ドローン測量は大きく写真測量(SfM)レーザ測量(LiDAR)に分かれます。現場の性質で使い分けます。

方式取得のしかた得意苦手
写真測量(SfM)重ねて撮った多数の写真から3次元を復元造成地・土工・裸地。低コスト・高解像なオルソ。草木の下の地面、均一な面(水面・雪)。
レーザ測量(LiDAR)搭載レーザで地表を直接計測草木の隙間から地面を拾える。山林・法面。機材が高価・重い。導入コスト大。

精度の目安

RTK/PPK+適切な標定点で運用した場合、水平(XY)でおおむね1〜3cm、高さ(Z)で2〜5cm程度が一つの目安です。精度は①撮影高度(地上画素寸法)②標定点の数と配置③オーバーラップ④機体の測位(RTK/PPK)⑤現場環境で変わります。

精度は「設計」で決まる「ドローンだから何cm」ではなく、飛ばし方と標定点の設計で精度が決まります。求める地図情報レベルに応じて、高度・標識サイズ・点配置を計画します(公共測量はマニュアル準拠)。
02

撮影の設計

低い=細かい・高精度 狭い範囲 高い=粗い・広い範囲
飛行高度と地上画素寸法・撮影範囲の関係(当サイト作成の説明図)。
03

データ処理の流れ(SfM)

写真測量のデータ処理は、SfMソフト(Metashape・Pix4D・DJI Terra等)で次の順に進めます。

  1. 写真の読み込み・確認ブレ・露出不良の写真を除外。撮影位置(GNSS/RTK)情報も取り込む。この工程の画面・写真を入れる
  2. アライメント(写真の位置合わせ)特徴点をマッチングし、各写真のカメラ位置とスパース点群を推定。アライメント結果の画面を入れる
  3. 標定点(GCP)の指定対空標識を写真上でクリックし、既知座標を与える。出力座標系を設定(例:JGD2011 第V系)。マーカー配置の画面を入れる
  4. 最適化(バンドル調整)標定点でカメラ・点群を最適化し、座標系に整合。検証点で精度チェック最適化・精度確認の画面を入れる
  5. 高密度点群の生成密なポイントクラウドを作成。ノイズ・植生を分類・除去。点群の画面を入れる
  6. DSM/DEMの生成地表面(DSM)や地盤(DEM)の高さモデルを作成。DSMの画面を入れる
  7. オルソ画像の生成ゆがみを正した、地図として測れる正射画像を作成。オルソの画面を入れる
  8. 成果のエクスポート点群(LAS/XYZ)、DSM(GeoTIFF)、オルソ(GeoTIFF)、等高線などを出力。エクスポート設定の画面を入れる
Metashapeの具体手順アライメント・マーカー配置・最適化・点群・オルソまでの画面つきの詳しい手順Metashapeのページにまとめています。
04

測量ソフトとの連携

SfM/レーザで得た点群・オルソ・DSMは、そのままでは成果になりません。測量・土木のソフトに取り込み、ノイズ除去 → 地面分類 → TIN/DEM → 図面・断面・土量へと加工します。

連携の流れ(点群を成果にする)

  1. 取り込み・座標系の確認点群(LAS等)を測量CAD/点群ソフトへ。平面直角座標系(岡山=第V系)・単位(m)・高さの基準を必ず合わせる。
  2. ノイズ除去・間引き車両・人・鳥・植生などの不要点を除去。密すぎる点は間引いて扱いやすく。
  3. 地面/非地面の分類(フィルタリング)地表面だけを抽出(グラウンド分類)。DEM(地盤)を作る要。
  4. TIN・等高線・DEMの作成面(TIN)を張り、等高線・グリッドDEMを生成。
  5. 断面・土量・出来形縦横断、設計面との差分で切盛土量、ICT施工の出来形評価。
  6. 図面化・納品現況平面図・断面図をCADで仕上げ、指定フォーマットで納品。

主な連携先ソフト

種類ソフト例主な用途
測量CAD(国内)福井コンピュータ TREND-ONE/BLUETREND、TREND-POINT(点群)、TREND-CORE(3D)点群からの図化・断面・土量・出来形。国内公共測量の様式に強い。
汎用CAD/土木AutoCAD/Civil 3D ほか設計・図面、サーフェス作成。
点群処理専用各種点群ソフト(分類・計測・ビューア)大容量点群の分類・計測・軽量化。
ICT施工・出来形各社ICTソフト設計データ照合、出来形管理、電子納品。
GISQGIS ほかオルソ・DSMの重ね合わせ、面積・地図編集。

受け渡しフォーマット

成果主なフォーマット備考
点群LAS / LAZ、CSV(XYZ)、PLYLAZは圧縮版。属性(色・分類)を保持できる形式が便利。
数値地形(面)GeoTIFF(DSM/DEM)、LandXML(TIN・サーフェス)LandXMLは設計・ICTとの受け渡しに。
図形・図面DXF/DWGSIMA(.sim)SIMAは国内測量の座標・地番の定番。
正射画像GeoTIFF(オルソ)位置情報つき画像。
連携でつまずかないコツズレ・エラーの多くは①座標系の取り違え(系番号・元期今期)②単位(m/mm)③高さの基準(楕円体高/標高)④点数が多すぎるが原因です。取り込み前に連携先が読める形式・座標系・単位を確認し、必要なら間引き・分割しておくと手戻りが激減します。
05

各社ソフト・独自ソフト

SfM・点群処理には多くのソフトがあります。汎用の写真測量ソフトと、メーカー独自・クラウド型があります。

ソフトタイプ特徴
Agisoft Metashape汎用SfM(買い切り)写真測量の定番。細かく制御でき精度検証もしやすい。詳細
Pix4D(Pix4Dmapper等)汎用SfM測量・農業向けに機能が豊富。クラウド連携も。
DJI TerraDJI独自DJI機と相性がよい。写真測量・LiDAR点群処理に対応。
ContextCapture汎用(Bentley)大規模・リアルメッシュに強い。
DroneDeployクラウド型ブラウザで処理・共有。手軽さが利点。
KUMIKI(くみき)等国内クラウド点群・オルソの統合管理や公共工事向けの機能。

「独自ソフト」について

メーカー独自ソフト(例:DJI Terra)は、同じメーカーの機体・RTK基準局と組み合わせたときに設定が簡単で、ワークフローがまとまっているのが利点です。一方、Metashape等の汎用ソフトは機体を選ばず、精度検証や細かな調整の自由度が高いのが強み。「独自ソフトで手早く」+「汎用ソフトで精度を作り込む」と役割分担する現場もあります。

※ 各ソフトの対応機能・価格・ライセンス形態は変わります。導入前に公式情報と、自社の機体・成果要件との相性をご確認ください。