写真測量(SfM)とレーザ測量(LiDAR)の違いと精度、撮影の設計、点群・オルソ・DSMを作るデータ処理の流れ、そして測量CADや点群処理ソフトとの連携・各社の独自ソフトまでを整理しました。
ドローン測量は大きく写真測量(SfM)とレーザ測量(LiDAR)に分かれます。現場の性質で使い分けます。
| 方式 | 取得のしかた | 得意 | 苦手 |
|---|---|---|---|
| 写真測量(SfM) | 重ねて撮った多数の写真から3次元を復元 | 造成地・土工・裸地。低コスト・高解像なオルソ。 | 草木の下の地面、均一な面(水面・雪)。 |
| レーザ測量(LiDAR) | 搭載レーザで地表を直接計測 | 草木の隙間から地面を拾える。山林・法面。 | 機材が高価・重い。導入コスト大。 |
RTK/PPK+適切な標定点で運用した場合、水平(XY)でおおむね1〜3cm、高さ(Z)で2〜5cm程度が一つの目安です。精度は①撮影高度(地上画素寸法)②標定点の数と配置③オーバーラップ④機体の測位(RTK/PPK)⑤現場環境で変わります。
写真測量のデータ処理は、SfMソフト(Metashape・Pix4D・DJI Terra等)で次の順に進めます。
SfM/レーザで得た点群・オルソ・DSMは、そのままでは成果になりません。測量・土木のソフトに取り込み、ノイズ除去 → 地面分類 → TIN/DEM → 図面・断面・土量へと加工します。
| 種類 | ソフト例 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 測量CAD(国内) | 福井コンピュータ TREND-ONE/BLUETREND、TREND-POINT(点群)、TREND-CORE(3D) | 点群からの図化・断面・土量・出来形。国内公共測量の様式に強い。 |
| 汎用CAD/土木 | AutoCAD/Civil 3D ほか | 設計・図面、サーフェス作成。 |
| 点群処理専用 | 各種点群ソフト(分類・計測・ビューア) | 大容量点群の分類・計測・軽量化。 |
| ICT施工・出来形 | 各社ICTソフト | 設計データ照合、出来形管理、電子納品。 |
| GIS | QGIS ほか | オルソ・DSMの重ね合わせ、面積・地図編集。 |
| 成果 | 主なフォーマット | 備考 |
|---|---|---|
| 点群 | LAS / LAZ、CSV(XYZ)、PLY | LAZは圧縮版。属性(色・分類)を保持できる形式が便利。 |
| 数値地形(面) | GeoTIFF(DSM/DEM)、LandXML(TIN・サーフェス) | LandXMLは設計・ICTとの受け渡しに。 |
| 図形・図面 | DXF/DWG、SIMA(.sim) | SIMAは国内測量の座標・地番の定番。 |
| 正射画像 | GeoTIFF(オルソ) | 位置情報つき画像。 |
SfM・点群処理には多くのソフトがあります。汎用の写真測量ソフトと、メーカー独自・クラウド型があります。
| ソフト | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| Agisoft Metashape | 汎用SfM(買い切り) | 写真測量の定番。細かく制御でき精度検証もしやすい。詳細 |
| Pix4D(Pix4Dmapper等) | 汎用SfM | 測量・農業向けに機能が豊富。クラウド連携も。 |
| DJI Terra | DJI独自 | DJI機と相性がよい。写真測量・LiDAR点群処理に対応。 |
| ContextCapture | 汎用(Bentley) | 大規模・リアルメッシュに強い。 |
| DroneDeploy | クラウド型 | ブラウザで処理・共有。手軽さが利点。 |
| KUMIKI(くみき)等 | 国内クラウド | 点群・オルソの統合管理や公共工事向けの機能。 |
メーカー独自ソフト(例:DJI Terra)は、同じメーカーの機体・RTK基準局と組み合わせたときに設定が簡単で、ワークフローがまとまっているのが利点です。一方、Metashape等の汎用ソフトは機体を選ばず、精度検証や細かな調整の自由度が高いのが強み。「独自ソフトで手早く」+「汎用ソフトで精度を作り込む」と役割分担する現場もあります。