測量・土地の実務でドローン(無人航空機)を使うために必要な知識を、制度から現場、データ処理までひととおりまとめました。機体登録や飛行許可、保険、飛ばす手順と飛行日誌、対空標識・標定点と世界測地系の整合、DJIの使い方、写真測量(SfM)とレーザ測量、Agisoft Metashapeの操作とライセンスまで。実務のリファレンスとしてお使いください。
ドローンは、人が乗らずに飛ぶ航空機=無人航空機(UAV/UAS)のうち、複数のローター(プロペラ)で飛ぶマルチコプター型が代表です。GNSS・IMU・気圧計・カメラ・障害物センサーを積み、自動でホバリング・自動航行ができます。測量では、上空から連続撮影した写真や、搭載レーザで地形を面的に取得します。
| 区分 | 重量の目安 | 主な扱い |
|---|---|---|
| 100g未満(トイドローン等) | 〜99g | 機体登録は不要。ただし小型無人機等飛行禁止法などは適用。 |
| 100g以上(無人航空機) | 100g〜 | 航空法の対象。機体登録・リモートIDが義務。測量機はここ。 |
| 25kg以上 | 25kg〜 | 大型。許可・承認の審査要件が加わる。 |
ドローン測量は、広い範囲を短時間・省人数で3次元的に測れるのが最大の利点です。造成地・土工の出来形、土量計算、現況図、被災地の把握などに使われます。国土地理院は「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」を定めており、公共測量で使う場合はこれに従います。
いずれも、成果を正しい座標(世界測地系・平面直角座標系)に合わせるため、地上に標定点を置いて対空標識で写し込み、RTK/PPKで撮影位置を高精度化します。詳しくは測量・データ処理のページで解説します。
「ドローンを飛ばすのに資格は必ず要るのか?」——結論から言うと、資格そのものは必須ではありません。無資格でも、機体登録を済ませ、必要な飛行許可・承認を取れば飛ばせます。ただし2022年12月に国家資格ができ、持っていると手続きが大きく楽になります。
| 資格 | できること | 主な用途 |
|---|---|---|
| 二等無人航空機操縦士 | 機体認証機と組み合わせると、カテゴリーIIの一部(DID上空・夜間・目視外・人や物件から30m未満=立入管理措置あり)が飛行許可・承認なしで行える。 | 一般的な業務・測量の多く |
| 一等無人航空機操縦士 | 上記に加え、レベル4飛行(有人地帯の上空・補助者なし・目視外)が可能。 | 市街地の目視外配送・点検など高度な運用 |