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Vacanthouse diary

空家相談に関する業務事例


当社では空き家・空き土地に関する相談が多くあります。
相続財産で不動産を相続した方、生前に不動産の資産調査及び売却相談、成年後見制度を利用されている士業(弁護士・司法書士)からの資産処分相談など多くの相談が入ってきます。

郊外地の空き家増加傾向は今後も変わる事はありません、増加率は上がり良い解消方法は見つからないという悪循環の流れが今後も続くと推測されます。 当社は今後も相談者の方からのご依頼に出来る限り寄り添い業務を行ってまいります。

空き家について相談からの流れ、作業内容・実務上の問題点などわかりやすいように、空き家に関する業務の事例を掲載いたしました。

本事例は業務期間3年で整理が出来た相談内容となります。
相談者・親戚の皆様・購入者・役所・地元役職者・住職・墓石屋さん等、携わる方々の人柄に助けられ良縁に恵まれました。
皆様ありがとうございました。




STEP1.空き家に関する売却相談

知人の司法書士より空き家の売却相談が入る。
本事案に限らずですが、士業・業者・知人などより生前整理・相続財産・成年後見制度利用による資産処分相談が入ります。



STEP2.相談者協議

相談者と面談し、どのような相談内容かヒアリングを行います。
ヒアリング内容
・相談者の意向
・空家に至った経緯
・売却意向時は売却金額
・etc



STEP3.状況調査

現地調査を行い、行政庁(市役所・法務局・関係部局)での法令調査をまとめます。
現地調査内容
・接道状況(幅員・延長・舗装状況)
・敷地形状(公図との整合性)
・近隣敷地状況(調査地との整合性)
・ライフライン状況(上水道・下水道・ガス管・電気・電話・排水)
・建物家屋状況(法務局資料・役所資料・現地状況との整合性)
・農地調査(農地使用状況確認)
・山林調査(山林状況調査)












行政庁(市役所・法務局・関係部局)調査内容
・都市計画法調査(都市計画区域内もしくは都市計画区域外・用途地域・非線引き、都市計画法制限の有無)
・建築基準法調査(接道の法的位置づけ、建築概要書の有無、接道許認可の有無、建築基準法制限の有無・がけ条例)
・農業委員会事務局(農地登録・現況調査状況・農用地登録・改良区・小作・他) ・法務局(土地建物登記事項・土地建物閉鎖謄本・土地台帳・現在公図・閉鎖切絵図・地積測量図・建物図面) ・建設課等(前面道調査・水路調査・放流等各許認可調査)



STEP4.市場価格調査

近隣売り物件調査、評価額調査、公示価格調査、路線価(倍率表)調査



STEP5.報告書協議・方針検討

STEP3.状況調査、STEP4.市場価格調査により報告書を作成。 現地状況・法的制約の精査、推定売却価格の調査報告書により今後の売却方針を協議。 価格推移 郊外地の空き家物件は現在のところ売却にいたるケースが少なく引き受け手を探す(少額取引)事例が多くなっています。
本事例では協議の結果、金額設定を行い価格交渉を受けながら引き受け手を探すための売却活動を行う事となりました。



STEP6.親戚協議・近隣協議

相談者・家族協議を終了し次に親戚の方への協議を行います。売却に関する報告及び購入の意思確認。
親戚協議は当社は必要に応じ同行しています。※本事案は同行しました。
親戚への説明、意思確認後近隣の方へのアプローチを始めていきます。この際には相談者と同行するか当社にて訪問していきます。
親戚・近隣地の方で購入が決定すればいいのですが、空き家が出ている地域は親戚の方近隣地の方も自身の居住財産を今後どうするか悩まれているケースが多く購入に至ることは少ないです。



STEP7.行政庁調整

行政庁へ訪問し空き家バンク登録について協議を行います、状況説明し登録前でも話を受けたい方がいれば紹介していただく交渉を行う。
地元の町内会長・農業委員への挨拶の為、役職を調査。



STEP8.地元役員協議

地元の町内会長もしくはまとめ役の方へ訪問し、状況説明を行います。購入希望者が地元、地元経由で購入希望者がいれば紹介していただくお願いを行う。
農業委員への挨拶を行い、本相談物件は農地を含むため農業従事者からの紹介いただけれるか相談依頼。



STEP9.空き家特措法による改善命令

本事案での出来事。
役所より通達書類が届く。。。
内容:役所が地元のひとりより草刈りが出来ていないとの相談を受け、公文書で所有者側へ管理をするように通達を送付
通達書類を確認した依頼者が当社へ相談、同時期に草刈り作業を行っていたので当社により役所へ状況説明にいき協議を行う。
役所側へは現状を理解してもらい依頼者へ報告。

本相談物件は近隣家屋も離れているため現状では問題になることはないのですが、人の捉え方は違うんだなと感じる事案であった。
近隣地域では他にも空き家が存在し手が入っていない家屋があるのだが・・・、全部に改善通達をおこうっているのだろうか・・・?

草刈り後、役所を訪問し写真で状況を報告する。



STEP10.草刈り・樹木伐採・処理・農地復旧作業・家屋内清掃

役所より通達が届く前より、売却を行うにあたり依頼者と相談し草刈り・樹木伐採作業を始める。
この作業は面積が広大な為、写真ではわかりにくいですが月日をかけ作業を行なっています、また売却に至るまで3年間管理(除草作業・草刈り作業)を行いました。




庭の草刈り・樹木伐採(樹木は全て伐採にて協議)


樹木は大きく育っています。


樹木伐採後は一か所に集め、後処分作業を行います。


樹木幹部はチェーンソーで細かく切り積み上げ整理していきます。


畑の草刈り作業


田の草刈り作業














柿木・イチジクの選定作業により畑の復旧作業終了


庭の整理作業終了


家屋裏畑復旧作業


裏山の畑草刈り作業




裏山からの樹木伐採整理


裏山からの樹木伐採整理




親族の方のご厚意により樹木を現地にて焼いていただきました。
※消防へ連絡し、水入れ等の安全準備を行っています。


季節が進み草刈り管理作業を行っています。
























STEP11.売却活動・空き家バンク登録

役所の空き家バンクへの登録協議
市町村長により空き家の取り組みが違います・・・、力を入れていない行政庁は正直全くダメです。
これは個人的見解です。。

空き家対策法に伴う空き家バンク等の活動を形式的に運営している行政庁がまだまだ多く感じます。
そのことは大変残念に感じています。努力している行政庁を参考にしてほしいと願うばかりです。
過去に担当課へ協力してほしいと話をしてもヌカに釘状態でした。。・・・ちょっとボヤキでした(笑)

本事案行政庁は積極的に活動を行っている行政庁でしたので、相談をしながら進めることができました。
他にも独自で販売活動作業を同時並行にて行いました。



STEP12.売買契約

活動2年半を経て縁をいただき商談が進むことが出来ました。

取引対象土地の商談、金額確認も無事終了し契約を締結しました。
事前に居住用住宅の法令調査報告を行います。 マイナス状況となるがけ条例・工作物の建築確認等、本事案での法令確認事項の申し送りをおこないました。
購入者へ説明し理解のもと契約を進めていきます。

郊外地では建築時には支障がなかった状況が、法令整備が進み現在では建て替えが困難な事例も多々あります。
慎重に法令調査・現地調査を行う必要があります。



STEP13.行政手続き

農地を所有権移転する手続き「農地転用」の申請を行います。
事前に行政庁と協議を行い、手続き申請を行います。本事案では農地転用第3条許可の申請「農地を転用:新規農業参入として」となります。
農地法第3条移転には加減面積が地域により定めています、取得も含めて農業従事面積が足りなければ移転申請が出来ないことになっています。
郊外地の行政庁では、空き家バンクに登録した空き家に付随した農地を売却するには加減面積を条例により緩和する対策をとっている行政庁が増えています。

空き家増加に伴い、農地移転を簡素化した良い取り組みだと感じています。

農地として復旧できない農地台帳上の農地は、農業委員会事務局・地元農業委員との協議により非農地へと取り扱いを変更してもらいます。※条件によりできない場合も多々あります。
非農地となった農地は法務局へ土地地目変更を申請し現状地目へ変更し所有権移転準備を行います。

ポイント
登記記載事項の地目が農地の場合、農業委員会への紹介が回ります。その為農地としての登録がある場合は農業委員会からの許可書もしくは地目変更が出来ない場合は所有権移転できません。



STEP14.取引

司法書士へ取引の段取りを依頼し準備を行いました。
農地転用許可書、地目変更終了により農地の移転準備も完了です。
取引明細書を作成し、当日金銭授受と登記を行い無事購入者へ所有権が移転しました。

本来であればここで作業が終了ですが、本事案には先祖墓があり墓終い及び永代供養というお手伝いが残っています。
相談者・関係者の皆さんともう少し頑張っていきたいと思います。



STEP15.墓石屋さん相談協議

さぁここから墓終いの準備です。 墓石屋さんに処分時の費用を見積していただき相談者との協議を行います。
相談者の方のお知り合いの墓石屋さんを紹介していただき現地協議後に見積もりをいただきました。

知り合い価格にはしていただいていますが、墓終いの費用は割と高額です。
他には住職さんへのお布施も結構かかります・・・。




STEP16.墓終い


墓終いのお手伝いです。
事前に住職さんと打ち合わせを行い準備を行っていきました。
この度も親族の方のサポートをしっかりといただき住職さんへの協議を手伝っていただけました。 当日は住職さんを迎えに行きお墓へ同行しました。親族ではないので後ろのほうへ行きお経が終了するまで待機させていただきました。
墓終いも無事終了しました、次回は日を変え最後の永代供養となります。

昨今ではお墓の供養までできる方は少なく無縁仏になるケースが増えています・・・。



STEP17.永大供養

永代供養の日取りを相談者・家族・親戚の方と住職さんと打合せを行い、当日を迎えました。
天気に恵まれ永代供養を無事終了することができました。


最後のサポートも無事終了しました。




業務を振り返って

良縁に恵まれできる範囲ではありますが、終着点を見つけることができました。
当社の業務は士業の方、もしくは知り合い通じてのご紹介の方ばかりですので良縁に恵まれることが多いです。
空き家については長い年月をかけ作業を行うことが多いため、依頼者と作業者の信頼関係・協力体制を保つことが重要なポイントになります。

依頼者の方にとっても大変なことが多いのが実情ですが、ひとつひとつ協力をしあいながら前に進んでいく事が大切だと感じています。

空き家については難題が多いいですが、出来る範囲ではありますがこれからもサポートをしていきたいと考えています。


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