Vacant house ・ 実務事例

空き家の相談・売却 実務事例

相続した空き家の売却を、3年かけて整理した実例。現場では何をどう進めるのか、9つのステップでご紹介します。

当社には、空き家・空き土地に関するご相談が数多く寄せられます。相続で不動産を受け継いだ方、生前の資産調査・売却のご相談、成年後見制度を利用されている弁護士・司法書士からの資産処分のご相談など、入り口はさまざまです。

郊外の空き家は今後も増加が見込まれ、良い解消方法が見つかりにくいのが実情です。だからこそ、私たちは相談者にできる限り寄り添って仕事を進めています。ここでは、相談から売却までの流れ・作業内容・実務上の問題点が伝わるよう、実際の事例をご紹介します。

3年相談から整理までにかかった期間
9ステップ現地・法令調査から売却活動まで
多職種連携相談者・親戚・役所・地元役職者・住職ほか

相談者・親戚の皆様・購入者・役所・地元役職者・住職・墓石屋さんなど、携わってくださった方々の人柄に助けられ、良縁に恵まれた事例です。皆様、ありがとうございました。

Process

相談から売却までの9ステップ

見えにくい「空き家の売却」の裏側を、順を追ってご説明します。

  • 1

    空き家の売却相談

    知人の司法書士より、空き家の売却相談が入りました。この事案に限らず、士業・業者・知人などから、生前整理・相続財産・成年後見制度の利用による資産処分のご相談が入ってきます。

  • 2

    相談者との協議・ヒアリング

    相談者と面談し、どのようなご相談かをていねいにお聞きします。

    • 相談者のご意向
    • 空き家に至った経緯
    • 売却をご希望の場合は、希望売却金額 など
  • 3

    状況調査(現地調査・法令調査)

    当社の専門性が最も活きる工程

    現地調査を行い、行政庁(市役所・法務局・関係部局)での法令調査をまとめます。

    • 現地:接道状況(幅員・延長・舗装)/敷地形状(公図との整合)/近隣状況/ライフライン(上下水道・ガス・電気・排水)/建物家屋/農地・山林の状況
    • 都市計画法:都市計画区域の内外・用途地域・非線引き・制限の有無
    • 建築基準法:接道の法的位置づけ・建築概要書・許認可・がけ条例
    • 農業委員会:農地登録・現況・農用地登録・改良区・小作 ほか
    • 法務局:登記事項・閉鎖謄本・土地台帳・公図・地積測量図・建物図面
    • 建設課等:前面道・水路・放流等の各許認可
  • 4

    市場価格調査

    近隣売り物件の調査、評価額、公示価格、路線価(倍率表)などから、適正な価格の目安を調べます。

  • 5

    報告書の協議・方針検討

    状況調査と市場価格調査をまとめた報告書を作成。現地状況・法的制約を精査し、推定売却価格をもとに、今後の売却方針を協議します。郊外の空き家は売却に至るケースが少なく、引き受け手を探す形になることも多いのが実情です。本事例では、価格を設定し、交渉を受けながら引き受け手を探す方針となりました。

  • 6

    親戚協議・近隣協議

    相談者・ご家族の協議のあと、親戚の方へ売却の報告と購入意思の確認を行います(必要に応じて当社が同行)。続いて近隣の方へアプローチ。ただし、空き家が出ている地域は、親戚や近隣の方もご自身の不動産の今後に悩まれているケースが多く、購入に至ることは多くありません。

  • 7

    行政庁との調整(空き家バンク)

    行政庁を訪問し、空き家バンク登録について協議。登録前でも希望者がいれば紹介いただけるよう交渉します。あわせて、地元の町内会長・農業委員へのご挨拶のため、役職を調べます。

  • 8

    地元役員との協議

    地元の町内会長やまとめ役の方を訪問し、状況を説明。地元・地元経由の購入希望者がいれば紹介いただけるようお願いします。農地を含む物件のため、農業委員にもご挨拶し、農業従事者からの紹介を相談しました。

  • 9

    空き家特措法による通達への対応

    本事案での出来事です。役所より「草刈りができていない」との相談を受けたとして、所有者側へ管理を求める通達(公文書)が届きました。依頼者から相談を受けた当社は、同時期に草刈り作業を行っていたため、役所へ状況を説明し協議。現状を理解いただき、依頼者へ報告しました。近隣家屋も離れており実害はない状況でしたが、人の受け止め方はさまざまだと実感した事案でした。

Points

この事例からわかること

空き家の売却は「調査」が肝心

現地・法務局・市役所・農業委員会など、複数の調査を横断して初めて、売れる形・適正価格が見えてきます。専門家が入る価値はここにあります。

郊外の空き家は時間がかかる

買い手探しが難しく、親戚・近隣・地元・行政と、多方面への働きかけが必要。だからこそ、粘り強く寄り添う伴走が欠かせません。

登記・測量・農地まで一気通貫

接道・公図・地積測量図・農地登録まで自社で調べ切れるのが強み。相続・成年後見の資産処分にもそのまま活きます。

人と人のご縁で進む仕事

相談者・親戚・役所・地元の方々の人柄に助けられ、良縁で整理できた事例。地域に根ざした関係づくりも私たちの役割です。

We can help

空き家・相続・成年後見の資産処分、まとめてご相談ください

相続した家や土地、離れた場所の空き家、成年後見での資産処分——。調査から売却・活用まで、複数の国家資格を持つ専門家がワンストップでお手伝いします。「どこに相談すればいいか分からない」段階でも大丈夫です。

見えにくい空き家の仕事を、一つひとつ現場で。それが私たちの専門です。
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